カナダに移住して今日で10周年。赤裸々に心境を書いてみます。
2026年7月18日(土)のカナダ・マニトバ州ウィニペグの最高気温は29度。最低気温は17度。日の出は5時41分。日の入りは21時28分です。
7月18日は私たち家族にとって渡加記念日でして、今年はなんと10周年になります。
カナダのウィニペグ国際空港に降り立ってから10年経ったということです。

つい先日、ウィニペグ在住の日本人の人たちとお話していたとき、
「移住したばかりで右も左もわからないし、永住権もとれるかわからないのに、清水(きよみず)の舞台から飛び降りる感じで一軒家を買っていました」と、いまどき『清水の舞台から飛び降りる』ということわざを口語で使っている自分に驚きました。(←驚くとこ、そこ!w)
移住して1年後に家を買ったわけですが、その当時は家の価格がものすごく安く、さらに金利も今の3分の1くらいでしたから月々の支払いがアパートを借りる家賃より安い計算だったのです。
今では家の価格が上がり過ぎましたし、そもそも永住権や市民権がないと家が買えなくなっちゃいましたから、買えたのはラッキーだったのだと思います。つまり、移住して10年経って『一番良かったと思うこと』はこの一軒家を早く買うことができたことだと思っています。
一方で、移住して10年経って『一番後悔していること』って何だと思いますか?
それほど激しい後悔はないのですが、強いて挙げるなら仕事のキャリアをもっと真剣に考えればよかったと思っています。
結果論になってしまうのですが、今の製造業の職場がとても良い雰囲気でお給料がよいため、もっと早くこのような環境で働けていたら生活の安定や質のアップにつながったのだろうと思うことがあるのです。
移住したての時は「働ける場所があるだけありがたい」「専門職なんてどうチャレンジしたらよいのかわからない」という感じでした。その後いざ働けるようになるとなかなか辞めづらかったり、次に職があるのか不安になったりでキャリアアップにつながりません。
たまたま2024年にレイオフされてしまい、しかも職業訓練所に約半年近く専門知識を学ぶことができたため今の職場で2025年から働かせてもらえるようになりました。ラッキーでありがたいことです。
英語が上手ではないので就職できる職種は限られていますが、ウィニペグのカレッジを卒業したばかりの時に働いていた外食産業は私にとってはストレスが多すぎて向いていないとわかったことは一つの収穫でした。早いうちにそんな自分をもっと分析して、自分に合った職場を見つけるに至る道のりを真剣に探すことが移住したての人には必要なことなのだと実感しているわけなのです。
もっと他の言い方をするなら【おら、専門職をなめていたよ】ってな感じです。
なるべく自分が稼ぎやすい専門職までの道のりをもっと冷静に貪欲に模索しておきなさいと過去の自分に言いたいです。
職を得て家計を安定させるというのはもちろん必要ですが、私の場合は結構【副業】を頑張ってきたように思います。
・Etsyというプラットフォームで日本から持ってきた浮世絵や民芸品を売る
・Airbnbのような、ゲストルームの運営をする
・便利屋さんのような引越し手伝いや空港送迎をする
・ギブアウェイ(リサイクル品処分の日)で拾ってきたものを修理してマーケットプレイスで売る
・ガレージセールやKijijiで不用品を売る
などなど、本職をやりながらもできる副業(らしき趣味)はすべてやってきたように思います。(確定申告が面倒くさいけど……)
ちなみに、個人貿易的な買い物代行・転送サービスは割が合わなく失敗しましたし、不動産投資も2025年から固定資産税が投資用物件に対して高くなる法律になったため、割が合わなくなってきてお勧めできないと感じています。(テナントさんにも恵まれなかった)
お勧めできないといえば【マニトバ州への移住をお勧めできるか】という問題が10年前とでは大きく変わってきているように思います。
約10年前はマニトバ・プロビンシャル・ノミニー・プログラム(略してMPNP)がとても緩くて、半年間マニトバ州で働けば永住権につながる職種が多かったものです。永住権へのプログラムは日進月歩のように変わって、今では留学するのさえ難しいですし、そこから永住権に向けた道のりをたどっていくのがかなりのハードモードになってしまっています。
マニトバ州は家の値段や生鮮食品などの物価も安かったからおすすめできたのですが、今ではおすすめしづらいほどすべてが高くなってしまいました。中古車もなかなか手が届かない値段ですし、家の保険料や固定資産税も毎年上がっている感じです。
私は10年経ってもマニトバ州ウィニペグが大好きですが、永住権目的として昔のようにお勧めできるかといったら正直言って微妙。
特に、独りで移住されるかたは冬の寒さにやられたり、冬の長さで鬱っぽくなりやすかったりしますから、お勧めはできないと思っています。
それでも、マニトバ州ウィニペグに移住してしまえば、やっぱりこっちの方が良いと思う理由を10年選手の私の独断と偏見のもと、箇条書きにしてみたいと思います。
・飲み会やお中元・お歳暮など、日本独自のお付き合いがなくなってお金がたまりやすい。
・娯楽施設、ギャンブル(パチンコ等)、コンビニなどお金を消費しやすい環境がないのでお金がたまりやすい。
・医療費や教育費を抑えられるので、お金がたまりやすい。
・お子さんがいれば、結構な額の子ども手当(チャイルドベネフィット)を国からいただけてお金がたまりやすい。
・地震や津波などの損害がないし、対策をしなくてよいからお金がたまりやすい。
と、つまりは【お金がたまりやすい界隈】は断然マニトバ州ウィニペグなわけでして、ここだけの話、我が家は10年で資産を10倍にできました。
って、
資産が10倍に増えたと聞くと、途端にうさん臭くなるでしょw。
でも、これにはからくりがあって、
1,移住したてのころのは留学費+生活スタートアップ費に数百万円があっという間に消えて資産がほとんどなかったから
2,一軒家を買うと買った値段より下がらないばかりか、毎年評価額があがっていくから
3,子ども達が成長しデイケアに預ける必要がなくなって、夫婦二人でフルタイムで働けるようになったから
実はこれが一番言いたかったことなのですが、上記の1~3の流れになった私たち家族の場合、移住して7年後あたり(子どもが13歳以上になって共働きが始まったころ)から急にお金がたまりやすくなったのです。ありがたいことです。もしかしたら日本でも年齢的に貯蓄がアップしやすい時期なのかもしれませんが、カナダでの生活の方が自分の家計を管理しやすいと思うのは私だけではないはずです。
でもね、不思議なんですよ。
家族が仲良く、資産が増えて、良い職場で働けていたとしても、今も不安というは何かしらあるんです。
いや、より生活が安定してきたからこそ『不安や満たされないものを探し出そうとしているのか』と思うほど、次を求めるというか、何かしなければとか、何をどうしたらよいのだろうと心が焦ることがあるのです。(ただ暇が増えたからなのかもしれませんけどね)
最近はミッドライフクライシスなんて言葉で自分のこの心の不安定さについて考えていたのですが、これって年齢的なものだけではなく、ましてや日本とウィニペグの地域差的なものでもなく、自分の性質なのだろうとあきらめていますw。
当たり前のことですが、
移住して正解だったけど100%完璧な移住なんてないんですよね。
結婚して正解だけど100%なんてないというのと同じようなものだと思います。
やがて不正解になる場合だってあるでしょうし、不正解にしてしまう自分の性質というのもあることでしょう。
移住した先のせいや、誰かのせいにするよりも自分の性質と向き合って最適解を淡々と模索していくというのが必要なのではないかな~とカナダ移住した10年を振り返ると思うわけでして、これからも模索しながらあまり100%を目指さない、失望し過ぎない生活をしていこうと思っています。
最後に、この10年間(のうち少しでも)このカナダ移住実録ブログを読んでくださった皆様に、心から感謝申し上げます。
移住後だから感じることや、移住その後の生活をこれからもブログにしていこうかと思っておりますのでお付き合いいただけると嬉しいです。(何か取り上げて欲しいトピックや、ご意見、ご感想がありましたらご連絡ください)
それでは、また。

