マニトバ州の長所短所。他、海外移住における世間体と自然体について。

今週は寒さのピークがあって、久しぶりにマイナス30度を味わいました。ええ、おいしくいただきましたよ。(今回は肺にツンとくるようなワサビのような空気を。笑)

前回の記事「カナダ・マニトバ州をおすすめしない理由を読んで悲しくなった話」を書いてから、ウィニペグ在住の読者さんからマニトバ州の良さについてメールをいただきました。

「空気がおいしい、空が広い、晴れの日が多い」

「物欲を刺激するような環境が少ないのでシンプルな暮らしが実現できる」

などのご意見、ありがたいです。

ブログへのコメントやTwitterにおいても、

「(カナダ内の)どの州でなにをしたら永住権最短ってなるんだろう」

「その土地に住んだこともないくせに文句をいうな」

「 MPNPのInternational Education Streamについて調べるキッカケになった」

率直なご意見、ご感想を読ませていただき、参考になりました。感謝です。

 

マニトバ州、短所ももちろんありますが、私たち家族にとっては今、居心地の良い土地です。

ちなみに、私が考えるマニトバ州の短所と長所をこのブログでもおさらいしてみます。(いつもはマニトバ州移住希望者向け小冊子に載せています)

マニトバ州の短所

1、9月下旬から寒くなり、4月まで雪が残るという冬の長さの問題。
2、マイナス30度の時が数日あり、外に出られないという冬の寒さの問題。
3、ウィニペグのダウンタウン北のギャング抗争による犯罪率の高さ。
4、夏は蒸し暑い日もあり、蚊が多い年がある。
5、永住権希望労働者に対して使用者がパワハラをする現場がある。
6、12歳以下の子どもを一人にできない(デイケアはいつも満員)
7、観光名所が少なく、遊ぶ場所も少ない。24時間のコンビニはほぼない。
8、中古車でも高い。運転が荒い人が多い。
9、日本より冬は乾燥が激しく、夏は紫外線が強い。

マニトバ州の長所

1、フレンドリーで優しい人が多い。
2、日照時間がカナダで一番長く晴れの日が多い。
3、地震・津波が全くない。(一部洪水あり)
4、そのため、家が中古でも価値が落ちない。
5、家の購入費用(アパート家賃も)ほかの州より安い。
6、学費もほかの州より安い。
7、高校まで教育費無料。児童手当が充実。
8、大自然でキャンプやカヌー、釣り(要ライセンス)が楽しめる。
9、ほかの州より比較的永住権が取りやすい。

 

マニトバ州に限らず、カナダや海外に住むことの良いところって、より自然体でいられることだと思っています。

私が感じている『自然体』ですから伝わるかどうかわかりませんが、言い直すと「世間体を気にせずに過ごせる」といった感じでしょうか。

村社会という言葉によくみるような過干渉や噂話、儀礼的なことがほぼなく(自治会費、冠婚葬祭、ママ友付合いや飲み会等も)、海外のほうが自分と社会との距離感をうまく保ちやすいと思うのです。

距離が近すぎるからこそ相手に期待してしまったり、自分が頑張りすぎたり、縄張り意識が働いてしまったりするのではないでしょうか?

でも、人種のパッチワーク的な多様化社会に住むと、相手は私たちの生活にさほど興味を持たないばかりか、自分たちも「まぁ、文化が違うからしょうがないか」とすぐに『割り切れる』ようになっていくため、世間体を気にしなくなって、自然体で過ごしやすくなっていくのです。

「普通はこうだよね」という普通が通用しないというところにも居心地の良さが生まれていきます。

化粧やブランド品で身を飾らなくても(飾っても)いいし、いつも同じ服を着ていても誰も気にしない。

年齢や外見の違い、性的指向がどうであれ誰もからかわないし批判もしない。

つまり、海外に出たことで日本と自分との距離、自分と家族や社会との距離などを実感しやすくなるため、自分は自分だと考え世間体を気にしなくてもよいと思えるようになる一方で、距離が近いほうが好きな場合(もしくは自分だけを注目してもらいたい場合)は「寂しい」とか「もの足りない」と感じやすくなる部分が出てくるのではないかと思うわけなのです。

繰り返しとなりますが、海外移住の醍醐味とは【世間体が気にならなくなり、自然体で過ごせるようになる】ということでして、これは「一人暮らしを始めた時の休日の私」とか「結婚して家族になった伴侶や子どもの前でおならしても笑いあえる雰囲気」というのに似ているかと思います(親しき中にも礼儀ありという格言も重要ですが……。笑)

「自分らしく居心地よく過ごしたい」というのは誰でも持ってよい欲求だと思います。

それを許さない社会や相手、そして自分と向き合い、それでもなお、結婚や海外移住に希望を持ちつづけ、相手(国)を選んでいくのです。

そんな人たちに、うまくいってもらいたい、幸せになってもらいたい。

そのようなことを考えながら、このブログでマニトバ州の長所短所を伝えたり、ウィニペグ移住の実務サポートを提供できる土台を作ってきたりしたのでした。

(以下の写真は2018年に作った広告)

 

しかし、よく考えてみると、最近の私自身、マニトバ州への思いや、今までしてきたことの頑張りを誰かに認めてもらいたいという気持ちが強くなっていたのに気づきました。

自分のマニトバブログが、とあるカナダブログランキングに選ばれなかったり、マニトバ州をよく思わないホームページを見つけたりするにつれて、「面白くない!」と感じるようになってしまっていたのです。(反省)

同時に、自分の中でもまだ世間体(≒他の記事によるマニトバ批評)を気にし、さらに「普通はこうだ」(≒マニトバは一番永住権がとりやすい等)と押し付けようとしている部分をまだ持っていたことに気づきました。

おそらく先述した距離感の問題もさることながら、自分の中の大切にしているものの何かに土足で近づいてくるものを感じたからなのだと思っています。

それは、自分の身内を他人に何か言われた時に起こる感情に似ています。

自分の親の文句は自分は言っていいけど、他人には言ってもらいたくない・認めないというような感じです。

そう考えるといつの間にかマニトバが身内のようになっていたのですね。ホント、住めば都です。

前回と今回で気づいたことを書いてきて、新たに内省することや今後の展開を考えることにつながるよい機会になりました。

読んでくださり、さらにご意見いただいた皆様、本当にありがとうございました。

しばらくは同じようなテイストのブログになっていくかと思いますが、引き続きよろしくお願いいたします。

それでは、また。

 

 

 

 

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マニトバ州の長所短所。他、海外移住における世間体と自然体について。” に対して2件のコメントがあります。

  1. Izumi より:

    いつもブログを楽しみに読ませてもらっています。Boruさんのマニトバ愛、がっつり受け止めさせていただきました!これからもマニトバのあんなこと、こんなことを発信し続けてくださいね^ ^

    1. borusun より:

      ちょうどIzumiさんご家族のお話(ある留学エージェントからマニトバを勧めないと言われたとおっしゃっていたことなど)を妻としていた時でしたので、コメントがきていてビックリしました。いつも読んでくださってありがとうございます。マニトバのこととおやじギャグを引き続き発信しまくっていきますね(笑)

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