別れとはどうやって訪れるのか?職場を辞めることに。

「いつか別れてやる」

そう思ったとしても自分の年齢や諸々の条件を考えると踏み出せない。

『相手との別れ方』という言葉で検索して、その方法をシミュレーションしてみても実際には感情が伴い過ぎて、同時に先々を考え過ぎて別れるまでに至らない。

こっちが別れる気満々な時に限って、相手が優しく、なぜか物事がうまくいき、ここで別れを切り出したら自分だけが悪くなってしまいそうで怖い。いや、もう関係性は壊れているはずだからどっちが悪いなんて本来関係ないはずなのに……。

関係性が長くなれば、その生活に慣れていき「まぁこれも別れる理由にはならないか」と自分への言い訳や意味づけが上手くなり時間ばかりが経っていく。

実際は先が見えない不安と関係性のストレスで心も身体も悲鳴をあげていているのに……。

別れたい。

別れたほうがいい?

別れるってどうしたらできるのだろう?

誰にも相談できず、相談できたとしても「すぐ別れたほうがよいよ」「もう少し頑張ってみては?」と、【どうやって(別れるか)】まで具体的に言及してくれる人はいない。

なぜなら、自分でしかそのタイミングや相手との距離感はわからないのだから。

自分の内的条件や感情が絡むと結局別れられないのだから、外的条件つまり決定的な別れる状況が起これば別れられるのではないか?

今まで、突発的な問題や慢性的な相手の態度などで何度も危機的状態になってきたけど許してしまったり、自分を責めてしまって別れるまでに至らなかった。

でももし、別れるまでの心のスタンプカードに、最終10個目のスタンプが押されれば、別れることができるのではないか。

そう、その10個目は必ずくる。自分由来か、相手由来かはわからないけど……。

前置きが長くなってすみません。上記の文章を踏まえたうえで私に降り注いだ仕事を辞めるタイミングについて今回書いてみたいと思います。

3月24日(日)

スプリングブレイク(春休み)に入ったこの時期、子ども連れのお客様も含めてレストランはいつも以上に忙しくなっていました。

キッチンでは、いつもは7人なのに一人辞めてしまって、この忙しさを6人で回さなければなりません。

ただでさえオーダーが多いのに「オニオン抜き」とか「ハッシュドポテトはこんがり揚げて」「ソースはかけないで横に分けておいて」などの細かいリクエストがスタッフを混乱に導くことがあるのです。

オニオン抜きなのに入れてしまって作り直し、ホーランデーズソースを卵の上にかけてしまって作り直しなどで「オニオンくらい食べようぜ!」なんて愚痴を飛ばしながら作り直すことのデメリット(食材と時間の無駄)にスタッフ皆、イライラしていくのでした。

昼の一番忙しい時にキッチンで、いやレストラン全体で怒り爆発の10個目のスタンプが押されたのでした。

「おい、ハッシュポテト。これ冷凍のままじゃないか」

普段は華氏350度に設定されているフライヤー(油が入った調理器)に取っ手がある金属製のかご(バスケット)へ冷凍のハッシュポテトを入れて5分以上揚げます。バスケットは油の上で固定でき油切りされて、出来立てのポテトは、グリル(大きな鉄板)の上に投げ出される格好で保温され、すぐグリル調理の人が使っていくのです。

グリルの上にはすでに揚げ終わったポテトがあり、忙しいため常に追加されなければラインが回りません。揚げては上に載せていくという状態です。

ここで事件が起きました。

揚げ終わったグリルのポテトに、まだ揚げてないポテトが混じっていたのです。(本社で半揚げしてから冷凍されて納品されているため見た目は区別がつきづらい)

「すぐ、全部揚げなおし!」

「おい、すぐラインを止めろ」

「お客様に提供してしまったものがないかすぐ調べるんだ!」

これ、一番忙しい時間に起こったことで、

なんと、この時は私がフライヤーを担当していたのでした。

血の気が引くとはこのことです。

たいていの料理にハッシュポテトを添えるため、ほかのスタッフが作った料理もハッシュポテトがないと完成しません。怒号が飛び交います。

サーバーからは、

「3件のお客様からクレームされた」

と、これまた怒号の嵐。

もう私は生きた心地がしませんでした。

私のミスでラインをストップさせてしまい、スタッフもお客様も待たせることになり、さらに冷凍のままのポテトを提供したお客様に申し訳なく、レストランの評価(SNS含)も下がるだろうし、今回冷凍ポテトを提供したお客様には料理を無料にして再提供したというレストランにとって経済的損害も引き起こしたことになるわけですから。

罪悪感に苛まれ過ぎて、私の心の中の10個目のスタンプが押されました。

キッチンに立ったまま、すぐに料理長にこのレストランを辞めることを伝えました。

まさかこのような自分由来の流れで別れる理由ができようとは……。

今でも不思議なのです。

私はいつもバスケットに冷凍のハッシュポテトを入れたらすぐ油の中にいれるのに、あの時にはなぜ冷凍のままのハッシュポテトがフライヤーの油に入ってなく油切り状態になったままに置いてあったのか。

置いてあったから油切りしてあるものだと思ってグリルにあるほかの揚げ終わったポテトの上にバスケットをひっくり返して次に備えたのに……。

いずれにしても揚げてあるものかどうか調べなかった、気づかなかった私が悪いのです。

仕事の終わりに、同僚に辞めることを伝え(うらやましいといわれましたが)、店舗マネージャーにも辞めることを伝えました。

「話を聞いていると、今日の出来事が原因で辞めるってわけではないんだね。もし、ファイナルディシジョン(最終決定)なら、君自身が辞めるって決めたということ書面に書いて提出してくれると助かる」

ということで、明日にでもその退職願を作って提出しようと思います。

提出後何日まで働くかわかりませんが、最後くらいはミスをしないようしっかり働いて迷惑をかけずに辞められたらと思っています。

うちに帰ったら妻が親身になって話を聞いてくれました。

子どもたちの笑い声に心が洗われてようやくこのブログを書ける気分になるまで回復しました。

また一からのスタートです。

スプリングブレイクは妻と子ども達とゆっくり過ごしながら先々を考えていこうと思っています。

それでは、また。

※備忘録(前回の投稿から今回までの支出)
【合計1540.07ドル】水道光熱費やローン、タイヤ交換代含】

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