カナダのPRカードの5年更新を済ませて思うこと in マニトバ州ウィニペグ。
わが家がカナダの永住権を取得して、PRカードが届いたのはちょうど5年前の9月。
5年に一度PRカードを更新しなければいけない決まりなので、今回初めて更新手続きをすることになりました。
PRカードは有効期限が切れてしまっても永住権をはく奪されるといったことはありません。
ただ単にカナダの外に出る際、例えば急な一時帰国などがあった場合、PRカードがないとカナダにすんなりと戻ってくることができないため、あらかじめの申請が必要なのです。
海外に移住すると、この『急な一時帰国』にどのように対応しなければならないかを問われることがあります。
例えば、身内の冠婚葬祭。あるいは、日本で受けたい医療。その他、行政手続きの期限などもあるかもしれません。
その時に必要なのがPRカード(とパスポート)なわけでして、我が家では期限に関してはきっちり管理しているほうだと思います。
PRカードの期限が2024年9月中旬まであるにもかかわらず、約2か月前からあらかじめカナダ移民局(IRCC)のウェブサイトから更新手続きについての情報を調べていました。
ウェブサイトには手続きがかかる予想期間について書かれていまして、上記の写真のように更新の場合は72日もかかるようです。
そして、費用は一人当たり50カナダドル。(今現在約5,250円)
72日ってことは2か月以上かかるってことで、もし9月中旬の我が家のPRカードの有効期限までに途切れることなくPRカードのステイタスを確保しておくためには、有効期限の2か月前に手続きをし始めなければいけないということなのでしょうか?
手続きが遅いカナダだったらありえることです。
しかし、結論から先にいいますと、8月18日に更新手続きをネットで提出して、約2週間ちょっとで新しいPRカードが届いたのでした。
意外です、こんなに早く働ける人がIRCC内でいるのかw?いや、AIが対応したのかな?
しかも、新しい有効期限は8月下旬になっていました。2024年9月中旬が古いPRカードの有効期限だったから、すっかりその古いPRカードの有効期限以降の日付でくるものだと勝手に思っていました。(←クレジットカードの更新のように)
つまり、あまり早く手続してしまうと、4年と11か月しか古いPRカードを使わずに、新しいPRカードは2029年の8月に有効期限がきてしまうという、なんだかちょっと損した気分になるのですw。
まぁ、一時帰国など急に海外に出なければならなくなった際に、その手続きの間で有効期限が切れていて、新しいPRカードがまだ届いていない状態だと面倒くさいことになるため、あらかじめ早く手続しておくに越したことはないです。(でも更新手続きに72日かかるという見積もりは大袈裟ですよね)
PRカードの更新手続きは我が家の場合、①申請用紙、②書類のチェックリスト、③証明写真(表、裏共)、④一人50ドル×4人で200ドルをまとめてこのサイトから支払ったという用紙、以上4種類の主な書類をパーマネント・レジデンス・ポータルを通じてネット申請するだけでした。
(注:私たちの家族の場合の手続きですし、今後変わることがあるため、もしお手続きが必要な場合はご自分で再度調べるか、移民コンサルタントさんに相談しましょう)
PRカードの更新となったらまずパーマネント・レジデンス・ポータルというサイトに登録してログインしたほうが良いと思います。紙ベースでも申請できるようですが、証明写真にもし問題があった場合はもう一度送りなおさないといけませんし、証明写真をアップロードするのにネット経由で申請するほうが断然楽ですよ。
ちなみに私の妻の写真が「トーンが暗すぎる」とエラーになり、申請から3日後に写真のみ再申請の手続きを要請されてしまいました。
写真に関しては審査が厳しいのだと思いました。(裏に証明写真専門店のスタンプがいるので自撮りは送れません)
証明写真専門店で撮ってもらったにもかかわらず、しかもスキャンしなおしたわけでもなく、そのままデジタルデータをアップロードして提出したのに通らなかったのですから。(もう地元のSkymartで撮ってもらうのやめよっと。対応もすごく悪かったし)
デジタル写真だと色味を調整できるため、明るさやその他を調整して提出したら問題ありませんでした。(妻だけ1週間遅れて提出となってしまいましたが)
提出が必要な書類に関しては結構ボリュームがあって、特に『この5年のうちにカナダを出た日付と目的地を書く欄』があり、その時の詳しい日付(例えば、この日からこの日まで韓国、そしてその翌日から日本で何日にカナダに戻ってきたなど)をわかるようにしておかないと面倒くさいことになります。
追記:チェックリストの2項目目「居住義務を満たしていることを証明するもの」とありますが、これは私たち家族の場合、パスポートの顔写真ページだけのスキャンのアップロードと、いままで使っていたPRカードの表裏スキャンを一つの画像にしたものをアップロードしただけで問題ありませんでした。(←領事館から在留証明などを取り寄せる必要はない)
一人50ドルの料金の支払いは、一人一回ずつ50ドルを支払わなければならないかもと危惧していたのですが、家族分200ドルまとめて支払えて、しかもその支払った証明となるバーコードの入った書類のみをアップロードして4人分使いまわすことができたのは楽でした。
と、上記のことくらいしか手続き上で気づいて共有できる情報はないのですが、もし、更新を申請する予定の人が「戸籍謄本や婚姻証明などが必要だったらどうしよう」などと心配しなくてもよいということを知っておくのは安心につながることでしょう。(ただし名前や性別などの変更があった場合は必要な書類が出てきます)
実務的な手続きなことはさておき、心配や安心など感情面なことを最後に書いてみたいと思います。
今回、私が自分で家族分の更新手続きをする際、「IMM5444に記入して……」と書類番号がIMMから始まっているのを見て、永住権を申請し始めたストレスを思い出しました。
カナダにきてまだ学生ビザやワークパーミット(就労ビザ)だった当時のあの「またビザの更新手続きで高い費用を払わなければならないのか」「はたしてこの道は永住権まで通ずるのだろうか」といった不満や不安を思い出すと、いかに今が恵まれているかと感謝できます。
そして、そのストレスがピークだった時期の私のメンタルは壊れていたように思います。
すでに永住権を持っている人がうらやましくてたまらず、例えば「PRカードをなくしちゃった」とか「PRカードを更新するの忘れて数年たってたわ」などというツイートを見たときにイラっとしたものですw。
もしかしたら私のこのPRカードの更新についての記事も「けっ!すでに取れたやつがほざいてろ!」ってな感情を持たれる可能性があるわけでして、ブログ記事にするのにはふさわしくないのかもしれません。
一部の人にとっては必要な情報でも、違う一部の人たちにとってはメンタルをえぐるようなデリケートな内容になりかねないですからね。(これは「結婚しました」とか「育児日記」という情報を読むのがつらいと感じる状態の人がいるのに似ているのかも……)
例えば、結婚は人生の墓場だよという人に結婚の価値を伝えたところで意味はないかもしれませんが、これからも私の体験談をもって僭越ながらも、カナダの永住権を目指している人には「その価値がある」ことを伝えたいし、マニトバ州やウィニペグの良さを伝えていきたいと思っています。
何かご意見やご相談があるときはご連絡ください。(移民法にかかわる質問には答えられませんがメンタル面で支えになれるかもしれません)
9月も引き続きあなたにとって素敵な月になりますように。
それでは、また。