カナダ・マニトバ州ウィニペグの名産・名物料理って何だろう?
つい先日までカナダの様々な地域からの山火事の煙の影響で、天気予報には煙注意報が出ていました。
車を運転していて窓をあけると煙臭さが入ってきていました。しかし、昨日金曜日の大雨でようやく空気がきれいになってきたように感じます。
そんな山火事でスモーキーなウィニペグへ日本からいらしたお客様をご案内する機会がありました。
「マニトバ州ウィニペグにきたらこれだけは食べたほうが良いという食べ物はありますか?」
「マニトバ州ウィニペグらしい名産や名物はありますか?」
などと以前も聞かれたことがあるのですが、これらの質問にバシッと答えられるウィニペグ在住の日本人の方、いらっしゃいますか?(ぜひ答えを教えてください)
8年間もウィニペグに住んでいますが「これぞ!マニトバの味!」というものを上手く説明できないのが歯がゆいです。
そこで、今通っているトレーニングセンターの同期たち(ウィニペグ出身)に「これぞマニトバ、ウィニペグの味ってものある?」と聞いてみました。
「そりゃ、タフな質問だね」
「あれ?すぐに思い浮かばないわね」
と、しばらく考えてもまだ思い浮かばないw。
「ほら、多民族が集うカナダだから名産はあまり生まれないのかも……。でも、『ペロギ』はウクライナ系の人たちからウィニペグに浸透した食べ物だよね」
なるほど、見た目は餃子みたいなペロギ。マッシュポテトなどが入っていて焼いても茹でても美味しいです。
「プティ―ン(Poutine)なんてどう?」
カナダの伝統的なジャンク?フード。フライドポテトにグレービーソースをかけて、カッテージチーズをのせたもの。
カナダに来たばかりのころは「グレービーソース(肉汁ソース)って何?せっかくカリカリに揚げられたフライドポテトにあんなのかけたらポテトがくたくたになっておいしくなくなっちゃうんじゃない?」と思っていましたが、慣れてくると美味しく感じるようになります。しかし、まだポテトにグレービーソースをかけてもらいたくないと思ってしまうので、それほど好きではないのだと思いますw。
「ティムホートンズのコーヒーなんてこっちらしいわよね」
コーヒーにミルクをダブルで、砂糖もダブルで入れてもらう際に「ダボー、ダボー」と注文するのがカナダあるある。ティムホートンズはカナダ人で知らない人はいないのではと思うほど有名なため、名物の一つと言えますね。
でも、カナダらしさであってマニトバ州ウィニペグらしさというわけではありません。そう考えると、日本各地の名産物って特徴や歴史、文化があってすごいですよね。
もしかしたら、カナダの州や地域ごとではなく、各家々に名産があるのかもしれません。
「ガーデニングで育てた各家の野菜たちが自分たちの家の内だけでローカル・スペシャルティー(名物)になっているんだよ」と同期が言っていたのが印象的でした。
野菜たちと言われて思い出したのが『ファーマーズマーケット』
もしかしてファーマーズマーケットに行けばマニトバ州ウィニペグ産らしきものに出会えるのではないか?
そう考えて、うちから一番近い州立公園【バーズヒル】内にあるPineridge hollowという前から行きたかったところに行ってみました。(Kさん、この場所を教えてくださってありがとうございました)
バーズヒルには何度も行っていますが、自然公園を楽しむだけでして、隣接する商業施設に行ったことがありませんでした。
結構、お洒落な場所のようです。
レストランもあります。
スーパーでは地元で採れた野菜や加工肉などが売っていましたよ。
土日で8月までファーマーズマーケットがやっているとのことだったので、大きな建物に移動します。
中に入ると、クラフト系(手作り雑貨等)が多く、
その他、手作りジャムや野菜類、そしてバイソン肉のジャーキーやソーセージが売っていました。
「そうか!バイソンの肉っていうのもマニトバらしいかな」
なんて思いながら、試食を食べさせてもらったところ……あまり美味しくない。
野性味というより、加工する際の添加物の影響なのかわざとらしい甘みが残念でした。
「まぁ、『名物に旨いものなし』っていうし……」
しかし、うちの近くのブロンクスパークでは美味しい加工肉(ハムやソーセージ)を売っていますから当たり外れがあるのかもしれませんね。
ファーマーズ・ソーセージというのもマニトバ名産ということなのかもしれません。
追記:そのほか、Smith sausage やHylife pork,そして、ポテトチップスのOld Dutch、トルティーヤチップスのLa Cocinaもマニトバ産なのだと読者さんに教えていただきました。感謝です。(アイスクリームのBDIやSargent Sundaeもおすすめとのこと)
マニトバ州の主要農作物である小麦、大麦、ライ麦、そば粉なども名産に関係してくることでしょう。
大麦は地元のビール造りに使われていますし、寒冷地に強いライ麦はライ麦パンとしてマニトバではよく売られています。
「そういえば、ライ麦はウイスキーでも使われていたな」と思い出しました。
クラウン・ローヤルはマニトバ州ギムリの蒸留所で製造されているのですよね。そう考えると、立派なマニトバ州の名産と思えてきます。
しかし、数年前に飲んでみたのですが、スモーキー過ぎてそれほど美味しくなかったような…w
ギムリといえば、燻製した魚(Golden eye や Catfishなど)を売っていることでも有名です。
みりん干しなんかもそうですがどうして赤くなっているんでしょうかね?
調べてみたら「赤いほうが食欲をそそるため」だそうで、着色料が使われているのですって。たらこやウインナーを赤くするのもそういった理由らしいです。
そもそもカナダらしい食べ物であるスモークド・サーモンも我が家は苦手ですから、これらの燻製魚もあまり好きではありませんでした。
よくよく考えてみると、カナダやマニトバ州の名物って薪を使って焼かれたものが多いように感じます。
各家庭で行われているバーベキューにしても、マシュマロを焼くにしても、スモーキーさが当たり前になっていますし、飲み物だってコーヒーもウイスキーもスモーキーさを感じられますしね。
結論【マニトバ州ウィニペグらしさは、スモーキーさに密接しているのでは?】
マニトバに住んでいる人たちにとってはすでにスモーキーな臭いや味が当たり前すぎてマニトバらしさを感じられなかったけれど、ほかの国や地域から来た人たちにとっては、山火事の煙やBBQの煙などでマニトバ州ウィニペグらしさを感じるようになるのかもしれないな~と思うのでありました。
ご意見やご感想がある方はご連絡ください。
それでは、また。