ウィニペグの日常風景その19「映画撮影ロケ in ウィニペグ」
今日2021年9月19日(日)の最高気温は30度まで上がりました。最近は最低気温が一桁台だったので寒暖の差が激しいです。
寒くなって雪が降りだすと道路工事ができなくなるため、夏は道路工事が多いものです。
(以前もブログに書きましたが相変わらず、見ているだけの作業員が多いですw)
仕事帰り、夜のダウンタウンを歩いていると、上の写真と同じような黄色とオレンジの作業ベストを着て、交通整理している人がいました。
ん?こんな夜にも道路工事か?
大きなサーチライトで建物が照らされていて、てっきり工事をしているのかと思ったら、
「カーット!」
大きな声で監督らしき人が叫んでいました。
そう、映画の撮影中だったのです。
関係者以外立ち入り禁止の区域を作り、撮影場所まで約50メートルは入れません。
でも、日中は撮影しておらず、映画のセットがそのまま残されています。
セットが昔のアメリカの風景みたいです。
下の写真の右下にアメリカの国旗が演出として使われています。
もしかしたら昔のシカゴの街並みの一部かもしれませんね。
なぜなら、このウィニペグのダウンタウンは19世紀後半から20世紀初頭の経済成長の時に『北のシカゴ』と呼ばれていました。建物の多くがシカゴの影響を受けています。(シカゴで建築に携わった人たちがダウンタウンの街並みを作ったともいわれています)
ハリウッドの映画がこのカナダ・マニトバ州のウィニペグで撮影されたというのはよくある話でして、以下の写真のように撮影トラックが連なっているのを私も何度か見かけました。
なぜ、ウィニペグが撮影場所として選ばれているのでしょうか?
それは、上記したように街並みがシカゴらしいというのと、アメリカの一部の都市に比べて撮影許可がとりやすく、市に払う撮影料が安いからというのがあるようです。アメリカとの国境(エマーソン)から1時間半でウィニペグにつきますしね。
ウィニペグで撮影された映画は結構あるようで、ホラー映画の呪怨のハリウッド版や、社交ダンスを習い始める役所広司主演のシャルウィダンスのハリウッド版(リチャード・ギア主演)もウィニペグで撮影されました。(そのほかの映画リストはこちらのリンク(英文)にあります)
ウィニペグ市内で、キアヌ・リーヴスやジョディ・フォスターという名優と出会ったという話も聞いたことがありますし、日本人のウィニペガーさんで映画撮影のエキストラに登録している人もいます。それだけマニトバ州ウィニペグは映画が身近で、撮影場所として穴場なのかもしれません。
ウィニペグのダウンタウン内には古き良き時代から続いている映画館があります。
Towne Cinema 8(住所:301 Notre Dame Ave)
以下の写真のような大きなコンサートホールや、
劇場もあります。
これらの文化的な施設もコロナの影響(人数制限など)を受けています。
中には閉鎖されてしまった劇場がありました。
閉鎖して何になったかといいますと、
ウォークイン(予約なし可)でコロナの感染の有無を調べるテスト会場になっているところが逞しいですよね。
約半世紀前、映画館や劇場の数や規模はその都市の繁栄の目安だったことでしょう。
ただでさえ、数年前から映画館や劇場が減っていたのに、このコロナ禍でさらに追い打ちを受けたかの如く閉鎖されてしまうかもしれません。
なんだか寂しく感じます。だって、昔はデート場所として、また良作品で号泣した場所として映画館での思い出が残っているんですもん。
ちなみに私が最初に映画館で観た映画は小学校2年の時だったか、ドラえもんでした。(もう40年前の話ですから内容やタイトルは忘れました)
一昨年、日本に一時帰国した際に、新海誠監督の『天気の子』を映画館で観ましたよ。
あなたの映画や映画館についての思い出はありますか?
9月22日からAutumn Begins(秋分の日)ですし、秋の夜長は映画を観て過ごすなんて言うのもよいかもしれませんね。
引き続きあなたにとって素敵で文化的な9月になりますように……。
それでは、また。
P.S. 私の一番好きな映画はポール・ニューマンとロバート・レッドフォード主演の「The Sting(スティング)」です。