カナダグースで電動ミシンを初体験
11月3日(日)から夏時間が終わりまして、時計を1時間戻しました。時差ボケのような日々が2日くらい続きましたがようやく身体が慣れてきました。
本日のウィニペグの日の出は7時27分、日の入りは16時55分です。最高気温は1度、最低気温は13度。雪がほぼ融けない日々になってきましたよ。
さて、今回は就職のお話。
前々回の投稿でも書きましたが10月29日からカナダグースという防寒着で有名なブランドの工場で研修が始まりました。(7時から15時30分まで)
移民したばかりの人が一番入りやすい職場だと思います。なぜなら、マニトバの職安、OFEやマニトバスタート、イミグレーションセンターなどがカナダグースを勧めていて、移住への登竜門的な職業として電動ミシンでダウンジャケットなどを縫う工場で働くのです。
ダウンタウンの工場ではなく、私はマウンテンという通りにある工場で研修を受けていて、最初は2週間無給与で研修を覚悟してくださいと言われていたにも関わらず、1週間で本採用が決まりました。ラッキーです。
11月4日の月曜日から就職できたわけですが、2週間の研修のもう一週間は続いていまして、今週もミシンで課題(様々な縫い方、カバン作り等)をこなしています。
私はミシンに初めて触ったのですが、初心者用にミシンに慣れる研修プログラムとなっていて、意外に簡単に次の課題に進めました。
中には、研修中に諦めて来なくなってしまう人や、1週間経っても雇われず2週間の無給与研修が続く人もいます。(←追記:1週間で雇われても2週間は無給でした)
毎週のように新しい人が数人来ては数人減っていくという感じです。
約20人の研修員の中で、私は常にトップ3(課題をパスする早さ)に入っていて、まさか自分の中にこれほどミシンを楽しめる素質があったのかと自分自身に驚いています。(←自画自賛。笑)
いや、もしかすると遺伝子レベルで日本人は他の国の人たちに比べると器用なのかもしれません。
戦中、戦後の貧しい時期も夜なべをして編み物やミシンをしているイメージがありますし、日本の職人はジャパンクオリティとして良いものを生み出してきた歴史があるからです。
同時に、遺伝子レベルで頑張り過ぎちゃうという傾向もあるのだと思います。
「よっしゃ!ジャパンクオリティをみせてやるわい!」
と誰も期待していないし、自分を苦しめるだけのような頑張りをして、さらに速さだって特に求められていない時でも早く綺麗に仕上げて「イイ子ちゃん」でいようとするところが少なくとも私にはあるのです。
ヘロヘロになるまで自分を追い込んで、早く終わらせる。
そうすると、やがて早く終えられる人たちが集まるラインに送られ、早いのが当たり前の仕事を求められ、さらにヘロヘロになる。
ノルマ以上のことをし過ぎてその成果・数字が次のノルマになって苦しむなど、こんな働き方は二度としない思った日本でのサラリーマン時代を思い出しました。
インド人、中国人、中東の人たちなど様々な人種がいますが、みんな自分のペースでのんびりやっているんですよね。一生懸命になっているのが馬鹿らしく感じ始めています。いまはまだ同じ最低自給なのですし。
このように肩に力が抜けてから肩こりがなくなってきました。
最初の一週間は首や肩、背中、腰がカチコチにこり固まってしまって、湿布やボルタレンという良く効く塗り薬で乗り切っていました。ずっとこの痛さが続くのだったらやっていけないかもと思いましたが、慣れるというのは良いものですね。
休み時間やランチに誰とも話さなくて良いのも気楽です。
インストラクターに教えを乞いますが、基本的にミシンと向き合っている時間がほとんどですから、人間関係の悩みが今のところありません。
以前の職場では、怒鳴られたり、どつかれたり、いじめられたりすることがありましたから、システム化されているこの職場がいかに良いかを実感しています。
始めたばかりだからまだ見えていない部分もあるかとは思いますが、しばらく続けられたらと思っています。
それでは、また。
いつも貴重なレポートありがとうございます。ニューカマーの登竜門、カナダグース!私はテスト不合格で、秋に新しく工場ができるからそのときまた来てって言われたものの、その秋にはCityで働けていたので、それきりとなってしまいましたが、見学会では色んな国の人たちが、黙々とミシンに向かう姿に世界でも非常に稀有な職場という印象を受けました。マニトバ州って本当に移民に対するサポートが手厚いですね。
過去のニュース記事を見つけました。ご参考まで。
https://www.cbc.ca/news/canada/manitoba/canada-goose-opens-2nd-factory-in-winnipeg-hires-more-staff-1.3322857
七海さん、いつもコメントありがとうございます。
工場は明るくて、様々な人種が同じ目標に向けて仕事をしていて確かに稀有な職場だと思います。数年後に妻も働けたらと画策しています。グースの綿毛がどのように採取されているのか気になるところですが、一生懸命にならずに自然体で楽しんでいこうと思っています。