メールで移住についての質問メールが来た時に思うこと。

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前回のブログで、マニトバ州でのインフレ実感や生活費などについて書いてみたところ、意外にも反響がありました。

まずは、

「カナダでもバンクーバーやトロントなどの大都市では、住宅費が高過ぎてワンルームのコンドミニアム(アパート)にさえ住むことができない」といった声や、

「日本の住みにくさ(蒸し暑さや地震など)に比べれば、カナダは断然住みやすい」などのご意見を見聞きしているうちにマニトバ州の良さを再認識するとともに、あまりカナダという大きな主語で愚痴を言ってはいけないなと思い直しました。(でも、なぜか愚痴ブログのほうがアクセス数や反響が多いんですよね……)

今年に入ってから、バンクーバーからマニトバ州に移住したい人のお話や、日本からマニトバ州のMPNPを通じて永住権を取りたい人などのメールを数件いただきまして、コロナなどで動きが悪かった移住の流れが良くなってきているのかな?と感じたものです。(しかしながら、インフレや高金利、そして日本においては円安などの影響がありますから、まだまだ移住の時期ではないのではと思っています)

 

専門家ではないので移民法に係わる相談については応えてはいけないため、メールの返信には気を遣います。

基本的には「カナダ政府公認の移民コンサルタントさんに相談してみてください」とお伝えするのですが、たまに、ご自分の都合通りにならないような返事(それは無理なのでは?など)を私がしてしまうと、感謝は別に期待していませんが、返事もなくなってしまう残念な相談者さんもいます。

例えば、以下のようなメールが届いたらどのように応えたらよいでしょうか?

「マニトバ州で半年働けば永住権がとれると聞いたのですが、どのような方法がありますか?」

この質問の場合、男性か女性かわかりませんし、何歳なのか、配偶者がいるのかもわかりません。

手探り状態で返信をしなければならず、例えばシングルマザーでお子さんがいる場合、デイケア(託児所)が見つからない問題や、12歳までの子どもが大人と同伴しないでいると保護者が逮捕されてしまう問題などがあるため、よほどの準備や覚悟ないと難しい移住となってしまうことを説明する必要が出てきます。ですから、質問がある場合はあらかじめご自分の背景を説明してくださるとスムーズな会話になりやすいのです。

 

「34歳独身男性です。飲食業を経験しているので、ボルさんのように調理プログラムのあるカレッジを卒業してからポスグラビザ(卒業後に就労ビザを得るまでの1~3年の猶予的ビザ)で就労ができるようになればと思っています」

これくらい具体的なメールには返信しやすいです。

ただ、このような方でも

1,海外留学生がカレッジ入学するには、IELTSやCELPIPといった英語能力認定試験で一定の英語力を証明する必要があり、カレッジ入学の基準に達していなければ、語学学校に通ってやがて英語力認定をしてもらう必要があるということを知らない。

2,ポスグラビザはカレッジによってはもらえなかったり、取得するプログラムによってもらえるビザの年数が違ったりするのを知らない。

3,そしてもし就労ができるようになったとしても、職種によって永住権申請(MPNP)にどう影響するか知らない。(マニトバでは半年だけの就労で永住権申請できる職種は少くなり、1年以上の就労経験が必要な場合が多い)

4,そもそも、働くことができるビザが発行されないと、就活のスタートラインにつくことがほぼ無理なことを知らない。

といったような経験則や前提まではなかなかネットで調べることができません。そのため、移民を目指し始めた人が移民について調べていくと頭が混乱するのでしょうか、話が変な方向に行くことがあるのです。

 

「それでは、語学学校に数か月通っている間に、ジョブオファー(就職内定)を得られれば良いのですね?」

ん?

この人の返信、変な方向に行ったぞ?

ってな感じです。

この「語学学校に通っている間に就職内定をもらえるのが最高の道ですよね」的な考えは理屈的にはわかるのですが、前提をあまりにもすっ飛ばしすぎていて、短絡過ぎると感じてしまいます。

私は当時、英語力がIELTS6.0もなくてカレッジに直接入れませんでした。そのため、カレッジ付属の語学学校で半年間も勉強する=お金を払い続けるという条件でカレッジ入学が許されたのです。

そもそも、カレッジに入学するという前提があるから【学生ビザ】というカナダに長く滞在してもよいステータスが得られるわけでして、語学学校に通うだけでは学生ビザは発行されません。

ですから現状ではワーホリビザをもらえない32歳以上の人にとってはカレッジ入学申請して学生ビザを取って、ポスグラビザ、そして就労ビザにつなげていく道がとりあえずの王道だといわれています。(←専門知識や特殊技術がある人は別の道もあるという意味でもあります)

語学学校だけに通う場合はビジタービザという旅行者に与えられるようなビザの発給となることでしょう。つまり、語学学校に通っている間は本来働いてはいけないのです。

(上の写真の語学学校についてはいずれご紹介したいと思います)

そのような前提がないからか、

「例えば、日本だと語学学校に通っていても卒業後に働きますって言って面接受けて内定を取るというやり方があると思うのですが、そういうオファーの取り方はできないということでしょうか」

というようなメールが返ってきて腰が砕けました。

これは、「日本だと外国人移民者が日本語を習う語学学校に通っていても卒業後に働きますって言って面接を受けて内定を取るというやり方がある」という意味なのか、『日本人で英語などの語学学校卒でも面接を受ければ内定が取れる』といいたいのかよくわかりません。

もし日本人だったら日本でビザなしで働けるのは当たり前なわけで、それをカナダにおいても当てはめてしまっているのだとしたら、前提を吹っ飛ばしたコントのようで、

「この定食は980円ですが、ご飯やみそ汁のおかわりは無料です」

「それじゃ、そのおかわりだけください!」

といっているように失礼ながら感じてしまったのです。

 

ビザ的にまだどこにも働けない、今後本当に働けるステータスを持てるかもわからない日本人がカナダでレジュメを持って「ここで働きたい」といってその日本人が採用されるのは超レアケースでしょう。なぜなら、英語が達者でステータスにも問題のない市民権や永住権者が同じように求職しているわけですからそちらを優先的に採用するだろうし、雇う側は「なぜその日本人を採用しなければならないか」をLMIA(労働市場インパクト調査)に申請して、さらに高額なビザ発給費を払う必要が出てくるのですから、よほどの人材・即戦力でない限りビザを用意してくれることはないと思うのです。

このメールを送ってくれた人がどれくらい英語ができるかはわかりませんので、はっきり無理だとは言いませんでしたが、上記の情報はおそらく相手の欲しい応えではなかったことでしょう、返信はありませんでした。

ネットで情報を発信しているカナダ在住者でこのような質問や相談メールを受ける人は少なくありません。たとえ良かれと思って長い時間を費やしてメールで返信したとしても、逆に恨まれてしまうなんてこともあるようです。

私なんかまだよいほうで、

「永住権ってなんかカッコいいですよね。どうやってとるんですか?」

「どこの国が良いと思いますか?」

など、もっと初歩的な質問をされて困っているカナダ在住の日本人の友達もいますので、その人たちといずれ結託して返信には「知らんがな!」しか言わない『知らんがな協会』でも作ろうかと考えています(嘘)

冗談はさておき、移民についての質問や相談は専門家に任せて、自分のバックグラウンドを添えて具体的に書くと良いかもしれませんよというお話でした。

もし、マニトバ州に移住する計画が進んで、何か実務的なお手伝いができることがありましたらご連絡くださいね。(もしくはお手伝いが必要な人がいらっしゃるようでしたらご紹介ください。宜しくお願いいたします)

それではまた。

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