新しいことや難しい英語の専門用語があってもShake it off and take a step up!

以前のブログにも書きましたが、職業訓練所のトレーニングに参加して約1か月が経ちました。

計算練習(主に分数や小数点、インチやフィートへの変換)や設計図の読み込みに関するテストが計4回ありました。

おかげさまで正答率9割を維持して無事に1か月間の座学を終えることができましたよ。

計算自体はそれほど難しくないのですが、専門用語的な英単語や問題文がわからないために間違えてしまうということがありました。

例えば『Thimble』という単語。これが書けなかったがために点をとれなかったのです。

Thimbleとは裁縫用の指ぬきなどと翻訳サイトでは訳されています。テストではマイクロメートルまで測れる計器のメモリがついた『金属筒』の意味でした。

Thから始まっているから舌を上下の歯に挟んで発音するわけですし、語尾のbleはブルと日本では発音しがちですが、ボーと聞こえます。(アンビリーバブル → アンビリーバボー)

『シンボー』と覚えたほうがいいのか、『シンブル』と覚えたほうがいいのか、いや、もしシンブルというカタカナで覚えてしまったら、Thinbleと書いてしまうか、最悪sinbleと書いてしまうかも。(『ン』がnではなくmなのはなんでだろう?)

以上のような思考になってしまうということは、私の脳がまだ英語に慣れていないということなのだと思います。

もしかしたら「もうThから始まっている単語を覚えたくない」と脳が騒ぎ始めるほど英語嫌いなのかもしれませんw。

他にも、「アセチレンガス」のアセチレンは「acetylene」と書いてありました。

英語ではエースティレーンと発音されるのかな?と思っていたら、アセダリーンって聞こえます。

単語を見たまま覚えようとしてもダメなんですよね。見たままが間違えているのですからw。もう慣れるしかありません。

このトレーニングセンターに来ている多くの生徒が私のように英語が充分ではありません。

毎日のように授業で出会う新しい専門用語、新しい知識に皆が圧倒されそうになります。

テストの点が悪かった人たちはこれからついていけるか不安になり、課題や宿題に追われて逃げ出したくなる人も出てきているようです。

 

そのような状況で1か月が経つ最近、優しいインストラクターの先生から「皆に読んでもらいたい物語があるんだ」とプリントが配られました。

タイトルは「Shake it off」(振り払って!)

このお話、知っていますか?(テイラースイフトの曲を思い出した人もいることでしょう。内容は違いますが……)

私は初めてこの寓話を知りました。以下、私なりに意訳して物語を書いてみたいと思います。

****ここから****

ある日、老いたロバが、農場内の古く使われていない井戸に落ちてしまいました。

農夫は重たいロバを井戸からどうやって引き上げるか考えました。ロープを渡しても登ってきてくれるわけではありません。

こうなっては仕方ありません。農夫はロバも井戸も古いので諦めるという苦渋の選択をしました。

この井戸をロバの墓場とするかのように、井戸に土(砂利、石など)を入れて埋めてしまうことにしたのです。

農夫は近所の人たちにシャベルを各自持ってきてもらって、土を入れることを手伝ってくれるように頼みました。

ロバはまだ井戸の奥底で生きています。

やがて、ロバの背中に土が降ってきた際に「ああ、このまま生き埋めにするつもりなのか」とロバは気づいたためか、悲壮ないななきが深い井戸の底から聞こえてきました。

農夫たちはその絶望に近い鳴き声を聞かないようにするため、祈りながら無心でシャベルを動かし土を入れていきます。

しばらくして「もうすぐ井戸が土で埋まるだろう」と農夫が中をのぞいてみるとビックリ。

井戸内の土の山の上にロバが立っているではありませんか。

なんとロバは、シャベルで土が入れられるたびに背中の土を振り払って(shake it off して)積み重なっていく土の上に一歩一歩登って行ったのでした。

どれだけ重い石や土、何度も降り注いでくる砂利にも耐えて、ロバは最後まであきらめなかったというわけなのです。

農夫たちはゆっくりと引き続き土を入れて、ようやくロバは自分の力で外に出ることができたのでした。

****ここまで****

 

「Life is going to shovel dirt on you – all kinds of dirt. The trick to getting out of the well is to shake it off and take a step up(人生はあなたに土(汚物)を投げつけます。いろんな種類の汚物です。井戸から抜け出すコツは、身体を振って落とし、ステップアップすることなのですよ)」と先生の言葉で後述されていました。

私はこのストーリーに感動してしまい、先生に質問をしました。

「このストーリーはカナダで有名なのですか?どこで作られ誰が書いたのでしょうか?」

残念ながら作者不明で欧米のどこかで作られたくらいしかわかりませんでしたが、この物語をこの時期に読ませるという粋なはからいに心から先生に感謝をしました。

毎日のように浴びせられる知らない単語・新しい知識を踏み台にして次のステップに行く。

諦めては駄目だなと襟を正すことができました。

他にもこのお話の良いところは、背中に降ってくる土を例えば「悪口」や「嫌なこと」などに当てはめてみても、たとえそれらを浴びせ続けられたとしてもShake it off してStep upできるんだと思えるようになることかもしれません。

あなたにとって現在、どのような土が降ってきていると感じることがありますか?

もし具体的にあるとしたら、それらを振り払い、歩みを止めずにいけそうですか?

ちなみに私は自分で自分に土をかけていると気づくことがあります。

初めてのことへの不安や自己否定などの感情を自分の背中にまとってしまって振り払えなくなることがあるのです。

でも、その多くが思い込みであったり、取り越し苦労であったりと独り相撲であったことに気づいた時点で振り払うことができているようです。

それらを含めての自分であって、そのプロセスを通じて一歩一歩進んでいく人生だったように思います。

向上するという意味合いのステップアップをしているかはあまりよくわかりませんが、あの世までの道をステップアップしていることは50歳を過ぎてからさらに実感するようになりました。

これからも自分なりにあまり気負わず、健康で楽しく過ごせて行けたらと思っています。

それでは、また。

 

P.S.職業訓練所でのトレーニングをもちろん頑張っていきたいですが、同時に今回の童話のような物語を自分でも作ることができたらと思っています。(最近作った私の短編小説はこちら

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