ドキドキの職場復帰。私が感染したことを知っている人は?対策とは?
コロナ感染後、体調的に復活してくると、今度は社会的にどのように復活するかというのを考えなければなりません。
さて、
今回の投稿は私の職場復帰について書こうと思います。
私は今、ダウンタウンにあるカナダグースの工場で主にジャケットを作るお仕事をしています。
工場ですから数百人の人が同じ場所で働いていましたが、コロナ後はソーシャルディスタンシングを保つために人員は半分以下になり、朝からのシフトと夕方からのシフトに分けられ、さらに消毒やマスクなど感染防止を厳しく管理されています。
それでも同じフロアで数十人が働いているわけですから、いつクラスターが起きても不思議ではありません。
私が陽性だとわかった時に、職場についてまず考えたことは二つ。
1,職場でコロナに感染したのではないか。(なぜなら不必要な外出はせず職場と家との往復ばかりだったから)
2,私がコロナになったことで職場の誰かが感染してしまっているのではないか。
この2つの情報を知るためには職場の誰かに聞けば良いのですが、感染してしまった負い目があるため上司には直接聞きづらいのです。
そこで仲の良い同僚のFacebookのメッセンジャーに送りましたが既読になりません。どうやらフェイスブックはあまり使っていないようです。
結局、12月14日(月)の復帰当日まで誰がどのくらい私の感染を知っているのかがわからないという状況で、早めに出社することにしました。
工場に入ってからドキドキしています。
なぜなら職場の人たちの反応を気にしなければならないからです。
「よう!ひさしぶり。大丈夫だった?」
同僚の一人が(英語で)話しかけてきましたが、「大丈夫、大丈夫」と逃げるように上司のもとに急ぎます。
さて、上司に久しぶりに会ってなんて言おうか……。
「ご迷惑をおかけしてすみませんでした。パブリックヘルス(保健所)の指導のもと、今ではすっかり回復して仕事ができるようになりました。またよろしくお願いします」と、ありきたりな挨拶をしました。
「よかったね。それじゃ、いつも通りの作業をお願いするね」
「あの、私の感染についてみんな知っているのでしょうか?」
「いや、現場では僕以外誰も知らないと思うよ」
ん?ってことは話は大きくなっていないんだ(他の人は感染していないんだ!)と喜びながらも、ラインから感染者が出たことを伏せておいていいのだろうかという複雑な気持ちがありました。
チームワークを必要とするライン作業において、感染者が出たということをどのように処理したらよいのでしょうか。
このようなことは私が考えることではありませんが、感染者が出てすぐにラインを封鎖していたらおそらく会社の運営や管理が大変になることでしょう。感染者が出てもほかの人に感染していないようならば、黙っているのが得策だとも思えます。
職場に対して私がこれからどのように対処したらよいのかまだわからなかったため、私は上司に直接以下のように聞いてみることにしました。
「もし、同僚から「どうして休んでいたの?」と聞かれたらどのように答えたらよいかアドバイスはありますか?」
この質問には、「私が正直に陽性者だということを告白してもラインに悪い影響が起こらない?」という意味と「嘘をつくならどのように言ったらよいか」というような意味が内包されています。(このような質問は上司にあらかじめメールか電話で聞いておくことをおすすめします)
上司がどのように答えたか気になりませんか?
私はこの答えを聞いた時に「なるほど!」と、感心しました。
職場の誰かに14日間休んでいた理由を聞かれたら、
ただ、
「自己隔離していたんだよ」
と答えれば良いと……。
会社の規定では、熱があったり、家族や濃厚接触者がコロナに感染したりしたら自己隔離しなければなりません。
つまり、自己隔離していたという意味は、自分が陽性だったからという以外の幅の広さを持っているのです。
上司と話し合った後にやはり何人もの同僚から理由を聞かれたわけですが、ほとんどの会話が以下の流れになったのでした。
「どうして休んでいたの?」
「自己隔離しなければいけなくなってね」
「大丈夫だったの?」
「うん、僕は特に熱もなく、咳も出なかったからね(でも、味覚と嗅覚はやられたけどね)」
(ちなみに、ここまでの会話で私は嘘をついていないことになります)
すると、相手は勝手に私が感染したわけではないのだと解釈してくれて話は終わるのでした。
それと、同僚の中に旦那さんがコロナに感染して自分が14日間の自己隔離をしなければならなくなった人がいたため、
「そう、私も家族に感染者がいたため、自己隔離しなければならなかったの」
と、話がすでに『自分以外に感染者がいたため』という流れになって私の陽性について話さなくて済んだなんてこともありました。
自分以外、家族が感染したのも事実なため、自分が感染したことをすぐに表に出すより
「家族が感染してしまい」という言い方をしても良いかもしれません。(←もしあなたが感染して職場に戻るようなことがあったら使えるのでは?という意味です)
いずれにしても、このように禊(みそぎ)を済ませることができ、何事もなく職場に復帰できることになりました。
思い浮かべていた最悪なシナリオとしては、職場の誰かから感染し、さらに自分を中心にクラスターになってしまったというもの。
結局そのようなことはなく、私が感染元を恨んだり、だれか同僚から恨まれたりするようなことがなかったのが私にとって救いでした。(私は特に感染元を恨むことはないだろうけど、あの人からうつったのかもと「疑う」くらいはしてしまうかも)
いまだに感染元はわかりませんが、職場からの感染ではなかったってことはバスで感染したのかもしれません。
もしあなたがまだ感染していないようでしたら、引き続き感染には気を付けてくださいね。
もし感染したとしても私の体験談のどれかがお役に立てれば幸甚です。
明日もあなたにとって素敵な日になりますように。
それでは、また。