色々とうまくいかずミッドライフ・クライシスに陥っているのかも。

ミッドライフ・クライシス(もしくはミドルエイジ・クライシス)って言葉を聞いたことがありますか?

中年期の危機、例えば将来への不安、体力の衰えや職場や家庭で思うようにいかない日常に失望してしまい、うつ病や自殺につながりやすい中年期のことをいうようですね。

他人事だと思っていたのですが、よく考えてみれば私も50歳になってすっかりミドルエイジです。よく考えなくても、もうとっくにハゲな中年男性になっていてクライシスをさらに実感できる歳になりました。

まず、身体のどこかしこが痛くなる。

膝や手首、首回りなどの痛みはよくあることで、腰痛や五十肩は当たり前!

いや、ちょっと盛りすぎましたw。当たり前ではないですが、節々が弱くなってきているように感じます。

 

次に、自分の能力への不信感や、社会的な焦りを感じることが挙げられます。

実例として先週、今通っているウィニペグ・インダストリー・スキルズ・トレーニングセンター(以下、トレーニングセンター)で、溶接部門のテストを受けた経験を書きたいと思います。

Canadian Welding Bureau(以下、CWB)が主催する実技の民間資格試験で、指定された金属に指定された方法で溶接していく技術を披露しなければなりません。(普通に試験を受けたら155ドル+税金がかかりますが、トレーニングセンターはマニトバ州のサポートを受けているため無料で受けさせてもらえるのはありがたい)

このような資格を目標にして毎日の練習を頑張れるわけでして、しかもこの資格を持っていると溶接関連の会社への就職に優位になってくるのです。

トレーニングセンターでは4回も本番と同じ素材と方法で練習させてもらっていました。(本番はやり直しが効かない一発勝負です)

上の写真ではちょっとわかりづらいかと思いますが、3枚の厚い鉄を重ねて真ん中の溝を埋めるように溶接していくのです。

インスペクター(検査員)から「ここから溶接し始めて、この縦の矢印で一旦止めてまず見せに来て」と言われ、矢印のところで止めるコントロールができているか、そしてその後、いったん止めたところからリスタートするときにつなぎ目がきれいになっているかをチェックされるといった感じでチェックが入ります。

シリコンで隙間を埋めるのに似ているかな?均等にライン(隅肉溶接)をひかなければなりません。

以下の写真のようにハーフインチの隙間を9本以上のラインで埋めていくことが求められます。

ラインを埋めたあと、上辺に16分の5インチ以上盛ってしまったら失格となってしまいますから、均等に同じ速度で溶接していくことが重要になります。

この日の私は落ち着いて、しっかりとまっすぐ埋めることができて、審査の先生もGoodと言ってくれました。

とりあえずここまでが試験日に行われることなのですが、このあと上の写真の鉄の板を3等分に切って断面をみることが必要になるため、その日から数日はみんなでバンドソーという機械を使い、三つの短冊状に切っていきます。

底についている鉄板も切り取り、やすり掛けをしてから折り曲げるという作業があります。

(赤い矢印は電動のこぎり刃の移動方向。黄色い縁取りは短冊状にされた一つです)

大きな機械で分厚い鉄を曲げることできちんと溶接されているかを判断するわけなのですが、この折り曲げられた断面にクラック(亀裂)が入ってしまうと、一発アウト(失格)となるだけに最後まで緊張が解けません。

3本の短冊のうちどこかに8分の1インチ以上の亀裂があったら今までの苦労が水の泡。

今までの練習でも、4回のうち、1回だけ右端の一本目の短冊に亀裂が入ってしまっていたのでした。

「これって運だよね」

「プロでもこの最後の工程の折り曲げで失格になることがあるんだって」

「あの場所(ブース)にある溶接機械を使ったほうが失敗しなくていいよ」

「CWBのテスト合格が募集要件の会社に伝手があるから絶対受からないと」

など、生徒たちは折り曲げテスト時まで戦々恐々としていました。

先生たちが話していたように「合格率は毎年フィフティー・フィフティーだな」と言っていたのがわかるかのように五分五分で喜ぶ者と悲しむ者と分かれていきます。

器用として生徒間でも知られているクリスやサラも脱落していきます。

そして、私の番がきました。

結果は、

ガッツリ不合格!

だはは。

ここまで書いた流れでテストをパスできたのでは?と思ってくださった方、ありがとうございます。 

私も当時、こりゃ受かったなと思っていたんですよw。

結果が分かってから心底がっかりして、心が上の写真の鉄のようにささくれました。

「もう溶接や~めた!」って、受験に落ちた思春期の学生のようになり、

「ああ!これがミッドライフ・クライシスか!まさに思秋期だわさ」

と、自分の能力への不信感や、社会的な焦りを感じて落ち込んでおります。

 

今回の中年期の危機で、泣き叫びはしてもさすがに『ミッドライフ・Cry・死す』にはならなさそうですが、まだ悔しいので今日は今から妻が作ってくれた寿司をヤケ喰いしようかと思っています。(『みっともない・喰らい寿司』←ちょっと離れすぎ?w)

ええ、寿司は大好きでして、『納豆ライス・くらい好き』(もっと離れたw)

うん、中年独特のうざい三段活用ができて嬉しい♪ (危機が嬉々に!)

こんなダジャレがスキルとして重宝される職場ってないかな~。

溶接と同時に習っているファブリケーション(製造)のほうが好きですし、自分の身の丈も知ることができたため、これからはファブリケーションの会社に多く応募しながら就職活動をしていきたいと思っています。

ここまで読んでくださってありがとうございました。

12月もあなたにとって素敵な月となりますように。

それでは、また。

 

 

 

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