カナダ・マニトバ州ウィニペグにて新しい職場で働き始めた感想2025年。
2025年1月2日(木)から新しい職場(製造業)に通って約1週間が経ちました。(就職するまでのブログ記事はこちら)
初日はオリエンテーション的なことで、会社のポリシー(就業規則など)の分厚い書類を読んでサインしたり、職場の健康や安全についての動画を観てテストを受けたり、ずいぶんと丁寧に扱ってもらえて安心しました。
1月6日(月)と7日(火)の2日間でフォークリフト資格研修(費用約400ドルは会社持ち)に送り出してもらえたのもありがたかったです。
Safety Services Manitobaという施設で、初日は座学のみで、安全についてやルールについて学びました。
7人の受講者がいて、先生から各自自己紹介を促されます。フードハンドラーの資格の時もそうでしたが、なぜ自己紹介が必要なのか謎です。フレンドリーさを強要されるようで違和感があるけど、文化なのでしょうかね?
眠くなるような授業が続いたのち、50問のテストがありました。話を聞いていなかったのもあるけど、そもそも英語が早口でさらに専門的なので、テストの問題がよくわからなかったのです。伸ばしてもらった制限時間内でも全問解けそうにないため、適当に答えを書いたら試験に落ちそうになりました。(なめていました、テストを。英語も)
2日目はフォークリフトの実技をインドアで行いました。意外と小回りが利きすぎることや、フォークの位置に気を付けなければならないことなどがあって、自動車の運転とは違うところで気を引き締めるところが多かったです。
(ウクライナの女性は果敢にコーナーをせめていましたよ)
実技の練習中に一人目が派手に移動式のポールを破壊して走行したため緊張が走りましたが、その後は問題なく練習を終え、全員が実技テストで合格できました。
2日の研修を終えて翌日早速職場でフォークリフトを使わせてもらったのですが、初歩的なルール(例えば、使用前と後はフォークを地面に刺すように接地する。シフトレバーをニュートラルに戻すなど)を緊張からか忘れてしまって、他の先輩社員さんにミスを指摘されて凹みました。現場にある1台目のフォークリフトはハンドルがすごく重いし、もう1台のフォークリフトは大きいしで仕様や勝手が違うだけで習ったことを応用できない自分自身に呆れてしまいました。これは年だからなのでしょうかね?
しかし、新しく通い始めた作業場は私を含め7人しかおらず(そのうち5人がアジア人)、7人ともミドルエイジ以上ですから年齢を言い訳にすることはできません。(みなさん厳しくも良い人ばかりで安心しました)
勤続10年や20年の大ベテランしかおらず、そのうちの一人がリタイアする予定になっているため私が引き継ぎをすることになっています。
私自身、お給料をもらって仕事をするのが久しぶりだったこともあって、緊張以上に張り切るところもあったのですが、
「そんなに早く仕事しなくていいよ」や「No rush」を何度も言われてしまいました。
これは安全のために言ってくれている、あるいは、急いでミスをするなという意味で言ってくれていると初めのころは思っていたのですが、どうやら職場自体がゆっくりなペースでして、誤解を恐れずに言うと、ちょっと公務員的といいますか、お役所仕事のような現場なのです。今までハイペースを求められた職場でしか働いたことがないから、遅くていいというのに慣れるまでちょっと時間がかかりそうです。ただ、それほど頑張らなくてよいというのが伝わってくるのがありがたいところです。
大きなプレス機や裁断機を使わせてもらって一通り作業を教わった後は、期末棚卸し資産を確定させるためインベントリ(在庫)のすべてを調べる仕事を任されました。この仕事は初心者にとってはいいですね。だって自分が勤める作業場でどのような商品が作られているかを覚えることができるわけですから。
ちなみに、勤め始めたこの作業場では基本的に座金(ワッシャー)を作って建築系の会社に納品しています。座金とはボルトとナットに挟む平たく丸いリングのことです。
小さいパーツから手のひらでは収まらない大きなパーツまであり、ドラム缶に入れられて在庫として倉庫に眠っています。
その各パーツごとに分けられたドラム缶を計量し、仕分けて在庫リストを作っていくのが今回任された仕事というわけなのです。
これだけのドラム缶を天井設置のクレーンで釣り上げて移動させていくのはUFOキャッチャーのようで楽しくて、あっという間に時間が過ぎていきます。頑張らないようにしようとしても頑張っちゃうんですよね。久しぶりに働けて楽しいからw。
作業をしながらよっぽどハイテンションになってしまったのか、
「クレーンで釣らなければ動かせないようなドラム缶って運ぶの大変だよな~」と思いはじめて、
ドラマなんかでその筋の人が「ドラム缶にコンクリート詰めして海に沈めてやるかな!」と言っているのは実は大変な作業をしているのだなという認識に変わってくるから不思議ですw。
実際、鉄のパーツがドラム缶の半分も入っていないだけで200キロ以上の重量になり、とても人力で動かせないんですよ。
ドラム缶自体が35パウンド(約16キログラム)ありますから、死体の重量が60キロとして16キロ+60キロで76キロ。
それにコンクリートを流し込むとして少なくとも300キロのコンクリがないと埋まらないだろうから、合計で376キロは覚悟しないとならないわけで、コンクリートをどこで、どうやって作って流し込むかも考えないといけないし、376キロの重さを運搬して海に沈めるまでの段取りを考えると、割に合わないのではないか?
ドラム缶とコンクリートという組み合わせは安く済みそうな印象を与えますが、手間や輸送を考えたらクレーンやフォークリフトを使ったり、トラックを使ったりしなければならず、重機のレンタル代やその作業員への口止め料なども必要かもしれないから、実際には実行されない都市伝説的な方法なんだろうな~
と、手元のリモコンでクレーンを動かしながら考えていたのが今週の私のメインな仕事だったということなのですw。
たぶん妄想しながら楽しく仕事しているくらいがちょうどよいペースになってくるのかと思います。
お陰様で良い職場に就職できました。感謝しかありません。
もし、あなたがウィニペグに住んでいて、のっぴきならない理由でドラム缶とその運送が必要になった際は一声おかけくださいw。
それでは、また。