今年2024年の個人的で地味な10大ニュース(後半)

前回のブログ記事では、このブログで昔書いた記事の「その後どうなった?」という個人的なネタを5つ書いてみました。

今回のブログ記事では、後半の5つのネタとして来月に卒業となるWinipeg Industrial Skills Training Center(職業訓練センター in Winnipeg)についての個人的な内容となります。

以前から書いていますが、職業訓練センターで溶接(Welding)と製造(Fabrication)の技術を身に着けています。

読者さんから「もうちょっと詳しく内容を教えて欲しい」とご連絡があったのもありまして、5か月経った今までどのような感じなのかを含め、雑感と備忘録も兼ねて、個人的な成果?をもとに5つのネタについて書いてみたいと思います。

 

1,思っていたよりハードだった溶接体験

溶接担当になる日は、以下のような感じでマスクやゴーグルをしています。

このように呼吸器(レスピレーター)をつけていても8時間が終わって帰るころには鼻の穴の中が真っ黒になっています。

夏はものすごく暑いし、冬は寒いですが溶接していると暑くなってくるので体温調節が難しいです。

就職でどうして溶接工の時給が高いのかわかる気がします。技術職であるのと、3Kで結構寿命を削って働くことになるからだと思います。

そんなこんなで、一番最初の成果?の写真は以下の通りです。

溶接しているとマスクをしていても首や耳がアーク光による紫外線で真っ赤に日焼けしたようになり、ヒリヒリといたくなります。あまりに痛くてアフターサン用のアロエベラジェルを塗ったり、日焼け止めクリームも買って塗るようにしたりしました。

毎日、何かしらケガや火傷をして、心身的にボロボロになってきたので数か月経ったころから溶接が段々嫌になってきてしまい、製造のプロジェクトの手伝いをするようにしたのです。

 

2,製造も楽ではないけど、単純作業は好き。

製造=ファブリケーションでは、図面をもとに金属素材をカットしたり、曲げたり、ドリルで穴をあけたり、やすりがけをしたりしています。単純作業が好きなのでドリルでたくさん穴をあけなければならない時は喜んでやっていましたよ。

1本の角パイプに18個の穴をあけて80本。約1週間かかって合計1440個の穴をあけたことになります。

鉄は結構重いから筋肉痛になるし、ドリルで穴をあけた際に出るバリで手を切ってしまうなんてことが何度もありました。

でも、やりきってお客さん用のオーダーに従って発送準備が終わるとホッとします。

ただの練習だったころより実務をするのははるかに面白く、適度な緊張感があってプロジェクトがあるときはとても楽しいです。

 

3,現場は科学や理数系の知識や経験が求められました。

つぎの成果物は以下の写真です。キャスター付きの工具掛け(なんの工具かわかりませんでした)。

完成して引き取られていくときは、ドナドナの歌が頭の中で流れていましたw。

図面をもとに2人チームで一から作るわけですが、一つ一つの過程において学びがあって、特に科学や理数系の知識を問われるわけでして、知的好奇心がくすぐられました。

例えば、下の写真のように重たいキャスターを溶接する際、

「こうやって全体をひっくり返して、底面にキャスターを乗せて安定させてから溶接します」と先生に教えてもらえました。

台の上で作業をしなければならないと思い込んでいたから、全体を横にして横のままで底にキャスターをつけようと思っていたけど、キャスターの重みがあるから支えていなければならない手間があったんですよね。地面にさかさまにおいて底面を上にするという発想にならなかったのが恥ずかしいですし、先生が

「重力を上手く使うのがコツです」と言っていたのが、まさに自然科学だと思いました。そもそも溶接は電極やボルトを気にしなければいけない科学系のお仕事なのですよね。

 

4,溶接を使ったアートで自分のセンスのなさに泣き笑い。

溶接を使ったアートにも挑戦しました。

生徒がそれぞれ『クリスマス・オーナメント(クリスマスツリーの飾り)を溶接を使って作ってみよう』という週になり、先週から作り始めたのですが、最初に作った自分の成果物があまりにホラーで自分に失望すると同時に笑えてきました。

雪だるまが可愛くないw。

自分で作っていながら不細工なスノーマンに自分で笑ってしまい、妻に写真を送ったら同じく笑ってくれましたよ。(特級呪物か!ってツッコミを入れてもらえましたw)

汚いアンパンマンか、やさぐれた機関車トーマスってな感じで他の人に見せるのも恥ずかしくなって家に持って帰ってきてしまいました。(娘と息子にも大爆笑されたw)

その後、リベンジして新たなスノーマンを作ってみましたよ。

(先生が言うには、北米のスノーマンは2段の雪だるまではなく、3段が普通なのだそうです)

うん、まあまあ可愛い。

調子に乗って、クリスマスケーキもただの金属板からファブリケーションして溶接を使って作りました。

こうやって半分遊びながら技術や知識を得られるのはありがたいことです。

 

5,このトレーニングセンターに今、通っていてよかったというお話。

ブラックフライデーの時にアマゾンで注文した以下の写真の商品。

家族で冬休みに入ったらホームジムを作って痩せよう、鍛えようという話になっていまして、約320ドル(現在、日本円で約34,500円)で購入したのでした。

来年になったらYMCAというスポーツセンターに家族で通おうという話をしていたのですが、子ども達が「あそこに行くと同じ学校の生徒達にあうことになるし、知らない人と話さないとならないから嫌!」ということで通うのをやめにする代わりに、家で今回買ったこの器具とトレッドミル(ランニングマシーン)を使って成果を出そうということになったのです。

Yは家族で通って毎月100ドル以上するわけですから、320ドル=約3か月でもとをとれると考えたら安い買い物でしょう。

 

注文してから発送予定日には届かず、二箱届くはずがひと箱しか届かないという相変わらずのいい加減さにカナダらしさを感じながら、さらに数日待ってようやく全部受け取ることができました。

箱を開けて妻に手伝ってもらいながら組み立てていると、部品を挿入すべきところに溶接が失敗した鉄片があり、部品を組み立てられません。

上辺の部品を溶接しようとして下のパイプに穴があいて溶接の金属片が鼻水のように垂れてきてしまっていたようです。

このバリみたいな鉄片がすぐに取れればいいのですが、堅くて取り除くことができません。

そのことをアマゾンを通じて販売元にクレームを入れたところ

「60ドル返金するから、近くの作業場に持っていって直してもらえないかな?」との返信。

組み立てたのをまた分解するのも大変だし、返品&全額返金をお願いするにもまたパッキングして配送手続きをしなければなりません。

「この部品だけ送ってよ。こっちもこの不具合のある部品をすぐに送り返すから」と送ったところ、

「部品だけっていうのはないけど、新しいのを送るから返品して。新しいのはこの時期だから2週間以上かかるかもだけど」と冬休みに使えない可能性が出てきてしまいました。

そこで(もしこれを今通っている職業訓練センターに持っていって直せたらラッキーかも)と、ダメ元で先生におねがいしてみたら「あそこにあるグラインダーを使って直してみなよ」とのことで直してみました。

歯医者さんが使うような器具を使ってたった5分で削れましたよ。感謝です。このように直すための正しいツールを教えてくれて、さらにそれを使わせてもらえる環境にいるときにこのようなトラブルがあり、解決ができてラッキーでした。

今日、ようやくベースメントにホームGYMを完成させることができ、来週からの冬休みで家族で使えるようになりました。

来年の夏ころにはムキムキになっているかと思います(嘘)

 

以上、5つのネタを書いてみましたが、溶接やファブリケーションの職業訓練センターについての内情が伝わりましたでしょうか?

誰にでも勧められるような職ではありませんが、もし溶接が好きで興味があるのでしたら職業訓練センターに通うのはお勧めできます。先生たちや生徒は良い人ばかりですからね。

また機会がありましたらこの職業訓練センターでの就活について詳しく書いてみようと思っています。

それでは、また。

 

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