10月は世界中でメンタルヘルスを気に掛ける時期なのですね。

カナダでは毎年10月の第1週はMental Illness Awareness Week(精神疾患啓発週間)だそうですね。(ちなみに2023年10月10日はWorld Mental Health Dayだそうです)

職場でも、Mental Health Awareness Weekとして「グリーンのピンバッジをつけよう」とポスターが張られていました。

このようなキャンペーンは『精神疾患について話し合うきっかけにし、偏見や課題を見直し、さらに、助けを求めやすくする』のを目的として、1990年から始まったとのこと。

それではなぜ10月なのでしょうか?カナダ・ウィニペグに住んで実感して思うのは以下のような4つの理由。

1,学校の新学年が始まるのが9月で、学校に馴染めず日本の五月病みたいな感じで病み始める生徒さん(新しい勤め先にいく大人も然り)。

2,秋の長雨や、だんだん早く暗くなり、夜が長くなり、寒くなっていくことで病み始めるから。

3,季節の変わり目で気圧の影響で体調を崩したり、暑いのか寒いのかわからない寝室で睡眠不足になったりして病み始めるから

4,身体が冬眠を欲し始めているのか『常に空腹や睡眠欲を感じている状態』になるから。

4つ目は私たち夫婦にも当てはまるのですが、夕飯を食べてゆっくりソファーで動画をテレビで見始めると、ふいに口寂しくなって、ポテチを食べてしまうんですよ。しかも「しょっぱいものを食べたら甘いものも食べたくなるよね」とか言って、どこにその食欲が残っていたのかと思わせる現象が起こるのです。

妻は、

「口寂しさに従うと、胸やけがやってくる」

と、ドラマのタイトルのようなことを口ずさんでいましたが、胸やけだけではなく、体重増加に後から気づくという怖さもありますw。

 

怖さや不安は持ち続けるとメンタルにじわじわとダメージを与えます。

私たち家族が体験した最もメンタルを落ち込ませた出来事は、カナダに移住して永住権を取得するまでの時期。特に申請して(書類不備などを指摘され)許可されるかどうかの瀬戸際の時期が最もメンタルを乱しました。

常に綱渡り的な恐怖と、永住権が取れなかったらどうしたらよいかという不安に押しつぶされそうになったものです。

このブログを読んでくださっている「永住権を目指していた方(もしくは今目指しているかた)」もご自身の経験を思い出すとメンタルがやられる思いをしてきたのではないでしょうか?(喉元過ぎれば熱さを忘れるかもしれませんが)

 

前からこのブログで書いていますが、永住権取得って結婚に似ているところがあります。

たとえ死にたいくらいつらい思いをしたとしても、永住権や結婚という結果につながらなかったことで死に至ることはありません。永住権にしても結婚にしても、あきらめる(離婚を含む)という選択肢があるため、メンタルがきつくなりすぎたら逃げることができるのです。

確かに永住権にしても結婚にしても【社会的に認められることや、節目となること】はメンタルを安定させる効果があると思いますが、もし安定せずせっかく逃げられる道があるのにその過程で死を選んでしまうことがないことを願ってやみません。

 

「もうつらくて一日たりともカナダにいられない」と泣きそうに話すトロント在住だった日本人留学生YouTuberの動画を観ました。(このような「カナダはもはや留学や移住にふさわしくない」という趣旨の動画が最近少なくない)

学校の課題の多さや孤独のつらさ、そして一人暮らし慣れしていない自分の生活力のなさ・無力感などを理由に挙げており、多くの人が動画のコメント欄に「わかる。私も体験したから」と書いていたのが印象的でした。

「その時は海外に住む時期じゃなかったんじゃないかな?でも僕はその後やっぱり海外移住が諦められなくて、10年以上経ってから再挑戦して永住権を取ったよ」というようなコメントをみて、これって本当に結婚に似ていると思ったのでした。

「その時は勢いで結婚しちゃったけど、結婚生活をするような時期じゃなかったんだよね、たぶん。でもその後、結婚相手を変えたらこんなにも結婚って違うのかと思ったし、自分も昔とはずいぶん変わっていた」

留学や移住にしても、その当時はタイミングじゃなかったし、住む場所が合わなかっただけで、当の本人を責めることは誰もできません。(お金をサポートした親には少し怒られたと動画内で言っていましたが……)

その人自身も自分を責めすぎないで欲しいと思っていたら、すでにコメント欄にそのような優しい言葉が並んでいて心がホッコリしました。

自分の人生がうまくいかないことをカナダ(マニトバ州)のせいにしたり、結婚でいえばパートナーのせいにしたりする人もいますが、一方で自分ばかりを責め続けてしまう人もいます。どちらが良い、悪いの話ではなく、どのような人であっても自分が望めば自分なりの幸せを再び手に入れることができる(と思いたい)し、自分を大切にする必要があると思うのです。

自分を大切にする。

自分を愛する。

自分を信じる。

このように言葉で書くとありきたりであり、説教臭ささえ感じるかもしれません。

でも、メンタルを安定させるためには(難しい人もいるかもしれないけど)まずは自分のメンタルを大切に、自分を愛し、信じることから始める必要があるように感じています。

逆に、

相手から(もしくは移住した国から)愛されないと相手を愛することができない。

相手から愛されない(or 必要とされない)と自分も愛することができない。

このような場合が、自分をつらくしていく大きな要因になっていくのではないでしょうか?(←と、過去の自分に言い聞かせている)

あなたはこの時期、どのような心の状態にありますか?

Mental illness Awareness Weekは10月第一週で終わりましたが、海外留学や海外移住においてメンタルを病み過ぎて、希死念慮が出るほどでしたら、心を許せる人に早めに助けを求めて、もしくはメンタルヘルスの専門家に話を聞いてもらいましょう。

10月も引き続きあなたにとって良い月になりますように。

それでは、また。

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