そろそろバナックでもどうです?Eh?
最近、我が家でブームなのが、Bannockを焼くこと。
Bannockとは以前のブログでも少し触れましたが、先住民族の名物食の一つ『イースト菌を使わないパン』のことです。
Bannackのことを娘はバナックと呼び、息子はバニックと教わったといっていますが、私はバナックと聞いたことがあるので、このブログではバナックと表記したいと思います。(日本の料理レシピではバノックだった)
マニトバ州が夏に主催するイベント情報の中に、
「7月15日(土)州立公園のバーズヒルでバナックを家族で作る体験をしませんか?」というのがありました。
バーズヒルは我が家から車で25分くらい。
夜の7時半からスタートというキャンプ客相手のイベントにはよくある時間設定でして、約9時過ぎまで明るいマニトバだからこそ楽しめるイベントです。
(会場に着くと名前を聞かれて順番の登録をし、19:45頃から運営者が説明を始めます)
「バナックの歴史は18世紀にスコットランド人から北米に伝えられたといわれています」
「小麦粉と水、ベーキングパウダー、塩、そして脂肪(ラード、マーガリンなど)を混ぜて生地を作ったらすぐ焼いて食べることができます」
など、運営者が丁寧に説明してくれます。
運営者はさらに同じ会場でコラボイベントとして、州立公園レンジャーによる熊トラップ(罠)の実演の紹介をしていました。
バーズヒルにはクマがいるのかわかりませんが、
熊が食料をとるかもしれないというような注意喚起は州立公園でよくみかけます。
なぜか、クマの着ぐるみを着た人が罠にかかるという寸劇が行われていましたよw。
罠は大きくて、クマが入るとガシャンと大きな音を立ててドアが閉まります。
子どもたちも興味深そうに見学していました。
さて、スタッフがバナックを作る素材の準備をしてくれて、さらに焼く用のオーブンに薪が加えられ、ようやく順番にグループの代表者の名前が呼ばれてからバナック作りが始まります。
子ども達は、小麦などをすべて混ざったボールの中身を手で練っていきます。
今回は植物由来のラードを使っていて、ベジタリアンの人も食べられるとのこと。
生地が出来上がったらインド料理のナンみたいに焼いていくのかと思ったら、なんと棒に付けて焼くのだとか。
なるほど!
妻は横で「きりたんぽみたい」と、つぶやいていましたw。
上の写真を見て、直感的に「これ!楽しそう!」と思っていただけた方、正解!!
生地を作る作業よりも、棒に付けて、炙っていく作業のほうが楽しいんですよ。しかも家族みんなで。
ゆっくり焼いてゴールデンブラウンになったころが食べごろ。
※火に近づけすぎてしまい、外だけ焦げて棒のまわりは生焼きになってしまう人が多かったから気を付けましょう。
見た目はフランスパンのようにも見えますよね。
実際、パサパサで思っていたよりおいしくないです。(塩が多く入っていたほうが若干美味しい)
フルーツジャムやブラウンシュガー、メープルシロップをつけて食べる人も多いのだとか。会場では各種ジャムが置いてあって付け放題でしたよ。
このイベントは大当たりで最高に楽しかったです。
そして今週の金・土と、ファルコンレイクショアでキャンプをした際の夕飯にしました。
先週に棒を自分たちであらかじめ流木を取りに行って用意しておくほどのハマりようw。
芯になる部分、棒のまわりが生焼けにならないように、以下の写真のような作り方もしました。(渦巻き状に巻いたり、アルミホイルを芯棒につけたりしておく)
あらかじめウィンナーを焼いておき、ウィンナーロールを作ったのも大成功。
車で一時間半の目的地だったため、イースト菌を今回使って車中で発行させ普通にパンのレシピにしたのも正解でした。
イースト菌を使ったことでバナックではないため、正確には「バナックにハマったというより、この焼き方、キャンプ飯の方法にハマった」というところです。
冷凍したカレーをアルミトレイ(100円ショップで売っている)に入れてグリルに置いておいてグツグツと煮込むと、
家族でバナックをちぎって付ける最高の具材になりますからおすすめです。(ナンのようになる)
キャンプでご飯を炊くことなく、キャンプ飯のひとつの完成形として今回大いに楽しむことができました。
このようにイベントを見つけることでさらに夏の楽しさが増したり、自分たちで応用して楽しみを増やしていったりできたため、まだまだマニトバ州での生活も奥深いなと感じましたよ。
先住民族が一番多い州であるマニトバ。
その先住民で伝えられてきたバナックは、いわばマニトバらしさの一つでもあるように思います。
そこで、マニトバ在住の皆さんにご協力をお願いしたいことがあります。
私は、こんな表現があったら面白いと思うので流行らせたいのです。
「そろそろ、バナックでもどうです?Eh?」
これ、パーティーに呼んだはいいけどなかなか帰らないお客さんに使ってみたくならないですか?
つまり、よく京都の人が使う「そろそろ、ぶぶ漬けでもどうどす?」と同じ意味に成長するかもしれないって話ですよw!
あ、でも、上記したように「自分たちで作るのは楽しそうだし、食べてみたい」とお客さんに思われたら厄介だから、流行るようにはならないかもw。
冗談はさておき、棒につけて焼くバナック。楽しいですから、そろそろ試してみてはどうどす?(笑)
それでは、また。